スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【ネタバレ】44話を読んで
登場人物 陛下、夕鈴
カップリング 陛下x夕鈴


44話ネタバレです!!!


陛下がチャラ男になってしまいましたが。
44話を読んだ勢いでプロット組んだもの。
お久しぶりです!


ね、寝れない…
夕鈴は何度か寝台の上で寝返りを打っていたものの、
無駄な努力と感じて体を起こした。
明日だって1日寝ているわけにはいかないのだから、
きちんと夜や休まなくてはいけないのに。

くい、と顎をあげられ、
すぐそばにあった黎翔の顔。
ふわりと感じる香にはもう慣れてもいいはずなのに、
思い出すと心臓が高鳴って仕方がない。
それにしたって
あんなのは口付けのうちにも入らない、
とはどういう意味で言ったのか!

――やっぱり陛下のことだから、女性経験は豊富なのかしら…

夕鈴にとっては二つの事故の口付けが、
人生において唯一のものだ。
好きな人に初めての口付けを捧げられたのだからまあいいことではないか、
と自分を納得させようとするたびに思うのは、
自分にとっては初めてでも、相手にとっては初めてではないということだ。
夕鈴はそれ以上を想像できない。
あれが本物でないのなら、
本物の口付けはいったいどのようなものなのだろうか。
茶屋でよく皆が話をしているのを聞けば、
口付けとは体がびりびり痺れて立っていられないくらい幸せなのだと言っていたけれど、
痺れて立てないだけならそんなもの、見つめられただけで体験している。

もちろん、その本物を自分が陛下で体験することはないだろうけれど。
陛下はいったい今までどんな女性を相手にしてきたのだろう。
瑠霞姫のように美しい方か、紅珠のように可憐な姫か。
まだ見ぬ顔の陛下のいつかの恋人を思うと、
夕鈴は急に息が苦しくなった気がした。
ぼすんと音を立ててまた寝台に転がる。
早く眠ってしまったら、明日の朝には平気になっているかもしれないのに。
目がこんなに冴えていて、頭がとらわれていては眠れない。
「陛下」
そう口に出して目を瞑ると、
不思議と冷静になっていく自分と、泣きたくなる気持ちが半分くらいになって、
なんだかよく分からなくなる。
黎翔を好きだと自覚してから、自分が自分でないようになるときが多くて、
それだけでとても疲れてしまう。
ギィ、と鈍い音がする。
ゆっくりと寝台が沈むような感覚があり、ああ今から自分は寝るんだなと思った。
そう思ったのに、額に軽くものがあたる感触がして、
夕鈴はまた目を開けた。
「ん?」
月明かりではっきり見えないが、微笑んでいるのは分かった。
「…へい、か?」
「ああ」
「どうして」
「私を呼んだのは君だろう」
確かに陛下、と呼んだけれど、それは独り言のように小さい声だったはずだ。
「こんな時間まで寝れないでいて、かわいそうに」
「陛下が悪いんですよ、陛下が、私…」
「黙って」
黎翔の指が夕鈴の唇を押さえた。
そしてその顔がぐっと近づく。耳元でささやき声が聞こえた。
「目を瞑って」
夕鈴は心臓がどきりとして逆らえず、ゆっくりと目を閉じた。







「…っわ!」
胸元を握り締めて夕鈴は勢いよく目を開けた。
「ゆ、、ゆめ…?」
体中変な汗で濡れていて不愉快極まりない。
昨晩眠れなかった記憶はある。
指で唇を押さえられたのだって、
きっと本当だと思った。
いやしかし、変なところもたくさんあったから夢だろう。
夢に違いない。
「夢、よね…?」
「なにが?」
「なにって陛下と口付けしそうになっ…」
ああ、今こそ夢であれ。
「もうしちゃったよね」
夕鈴の顔からサッと血の気が引いた。
「へいか…いつからそちらに…」
「夕鈴が起きないって聞いたから、迎えに来ちゃった」
黎翔は楽しそうに笑った。
陛下が来る必要はないだとか、仕事さぼっているのではないかとかいろいろ言いたかったが、
夕鈴は口を開けなかった。
「まあでも、あんなの1つに数えられないし…もっと練習しとく?」
「し、し…しませんっ!!」



スポンサーサイト
 
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
コメントの投稿
secret


トラックバック URL
http://osakanaya3.blog.fc2.com/tb.php/89-3d6882d0

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。