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あいうえおSS集
登場人物

1.あさなので 陛下、夕鈴 ※未来 夫婦
2.いしんでんしん 陛下、李順、浩大
3.うんまかせ 方淵、水月
4.え     夕鈴、方淵、水月
5.おふざけはほどほどに   陛下、夕鈴 ※未来、夫婦

小説お久しぶりですいません。
リハビリがてらと、5万HITお礼で五十音でタイトルをつけつつどこまでいけるか試してみたいと申しますか…
やまなちおちなしな感じです。
いまのところ日常ほのぼのです。
最初がいきなり未来夫婦設定なのでご注意ください。

つづきからどうぞ!
1.あさなので

そろそろ限界だ。
「陛下ーおきてください」
夕鈴は隣でもぞもぞと動く夫の体をゆすった。
先ほどから大人しくないので、
寝ているわけではないだろう。
本当に寝ているとき、彼は動かない。
「え?…寒いから無理だよ」
声はかすれているものの、
思ったとおり意識はわりとはっきりしているらしく、
黎翔はすぐに返事をした。
夕鈴の腰の辺りに腕を回して、ぎゅっと力をこめる。
ついさっきまで眠っていた体は温かく、柔らかくて、
このまま昼過ぎまで寝ていられたらどんなに幸せかと思う。
しかしそんな考えをして、幸せな気分に浸っていられたのはほんの一瞬だ。
現実の妻はとても厳しく、
腕にまわした腕を放そうとして必死だ。
「なに言ってるんですか!わがまま言わないで」
「やだー」
いつもなら何度か攻防して、
黎翔はしぶしぶ仕事のために起きるのだが、
今日は夕鈴の腰にしがみついて、もうすこし粘る。
「夕鈴も一緒に寝ようよ」
「だめです」
「いいでしょ」
「李順さん来ますよ」
「来ないよ。邪魔しないように言ってある」
なにを、とは言わないが、
夕鈴はその言葉に反応して赤くなり、
ついに堪忍袋の尾を切らして怒鳴った。
「…甘えるんじゃないっ!朝からシャキッとしないでどうしますか!」
バッと寝具をめくり、
冷たい風に急に晒され、黎翔は思わず叫びそうになった。

2.いしんでんしん

「はああ」
「ため息何度目ですか。腕が止まっていますよ」
「ゆーりんにあいたい」
「だめです。せめてこの山が片付いてからにして下さい」

「へーかー」
「ん?なんだ浩大」
「お妃ちゃんがね」
「夕鈴?!」
「から差し入れ」
「さっさとよこせ」
「はーい」

『とてもお忙しいと聞きました。
たまには頭を休めてくださいね』

「ゆーりん…!」
「なるほど、もっとがんばれということですね」
「何?違うだろう。休めといっているんだぞ」
「適切な休憩人間の作業効率をあげます。
だらだらやらないで、メリハリをつけ、
もっときびきび働けという意味ですよ。
陛下、先ほどから文句ばかり言ってだらだらしてますからね。
それが伝わったのでしょう」
「えー?!」

3.うんまかせ

書庫でふらふらと探し物をしていると、
後ろから突然背中を突かれた。
割と痛くて、水月はなにかしら嫌がらせを返さなければと頭の片隅で考えつつ振り向く。
自分にこんなことをしてくる人間は一人しかいない。
「なにをするのかな」
「遅刻だぞ」
不機嫌な顔をした方淵が立っていて、
水月の背中を攻撃したのであろう巻物を渡してきた。
「なんだいこれ?」
「今日の朝議は大切だと前々から説明してあるだろう」
「それは知ってるけど遅刻してないよ」
「準備が終わってないからそれを踏まえると遅い」
「ひどい理屈だね」
水月は必要な資料と情報を頭の中で思い浮かべたが、
欠落している部分は見当たらなかった。
「今渡した分が昨日追加された情報で処理が終わってない」
「…えー」
ようやく方淵が水月の質問に答えだが、
正直そんな答えなら聞きたくなかった。
「どうするんだい」
「一読しておけ。あとはなんとかしろ」
「適当なこと言うなあ」
「お前ならできるだろう」
それが褒めているわけでも励ましているわけでもないのは分かっているので、
水月は返事はしないで肩をすくめておいた。
天気が良いから早めに起きれたのは幸運だったなあと思いつつ、
渡された資料に目を通した。



4.え



「何をしているんだ貴女は!」
突然の怒鳴り声に驚き、夕鈴は思わず顔をあげて枝にぶつかってしまった。
「痛っ」
「妃が藪に頭をつっこむなんて聞いたこともない」
ずかずかと大またて歩いてきたのは陛下の補佐官だ。
怒り顔で無言で夕鈴を草木から引き剥がした。
「何を探しているのですか」
「え?」
「まさかここで昼寝するつもりだったわけではあるまいな」
「違います!」
これは探すのを手伝ってくれるということなのだろうと思い、
夕鈴は事情を説明することにした。
「時々庭で見る猫がいるんですけど、
飼い主が見つかったんです。
ずっと探してたらしいから早く返してあげたくて」
「だれだその飼い主は」
方淵の顔が険しくなった。
王宮に猫を連れ込んだ人間がいると思って怒っているのだろうと考え、弁解する。
「つれてきたんじゃなくて、勝手に入ったんですよ」
「管理できないなら同じだ」
「しょうがないじゃないですか。猫は自由なんだから。
今度からきちんとするって言っているし…」
「貴女はそうやって誰でもかばうから面倒なことになる。
その格好で陛下の御前には出ないでいただきたい。
早く後宮へ戻って着替えたらどうか。
猫探しなんぞ他の人間に頼めばいい」
夕鈴が口を挟む間もなく、方淵は自分の言いたいことを言い終えると、
自分も仕事に戻るのか服の汚れを点検して、
皺を整えた。
夕鈴は方淵の言うことも正しいとは分かるが、
一度引き受けたらきちんとしないと気がすまない。
自分が飼い主に届けてあげると約束してしまったからには、
自分で探したかった。
「でも…」
「方淵、探すならせめて色くらいは聞かないと」
口を開きかけた夕鈴と方淵の間に、水月が割って入った。
「水月さん!」
「探すとは言ってない」
水月は方淵のことを無視して夕鈴に話しかけた。
「私も探しますよ。見つけたらすぐに届けさせます」
「え、いいんですか」
「貴様は仕事をサボりたいだけだろう。さっさと戻れ」
「そんなことないよ?陛下の補佐をするのが仕事なのだから、
お妃様の憂いを取り除くのもまた仕事だよ」
後ろで文句を続ける方淵をまたも無視して、
水月は紙を筆を取り出してすらすらと走らせる。
「さて、こんな猫ならよく見かけますが、彼でしょうか?」
「わーすごい!」
紙には真っ白で細身の猫が描かれている。
さっと描いたとは思えない。
「でも違います。耳は黒いんです」
「なるほど」
「それに尻尾は丸くて短いし、体にもぶちがあって、
全体的にもっと太ってます」
「それは見たことないですね」
方淵はしばらく考えこむと、なにかを思い出して口を開いた。
「目つきが悪いやつか」
「あ、はい。方淵殿見たことあるんですか」
「まだ王宮にいるかは分からないが」
方淵は自分でも筆と紙を取り出した。
耳が黒く、尻尾が丸くて短い、体にぶちがあり太った目つきの悪い…
「ん?」
「こんな顔だ」
自信満々の方淵が見せてくれたのは、
生物なのかがかろうじて分かるような、
なにかだった。
水月は黙って方淵の絵から視線をそらし、
夕鈴に微笑む。
「ありがとうございます。これだか特徴があれば大丈夫でしょう。
すぐに見つかるといいですね」
「…そうですね」




5.おふざけはほどほどに

腰のあたりにぞくり、と悪寒が走る。
持っていた包丁を落としそうになる。
とうとう堪忍袋の尾が切れて、夕鈴が叫んだ。
「いいかげんにしなさいっ!」
だん、と音を立てると包丁は置いて振り向く。
とぼけた顔をした夫をキッとにらむ。
「陛下、今私がここで料理をしているのはだれのためですか」
「僕」
「そうです。
貴方が『お嫁さんの手作りの料理が食べたいなあ~』と言ってきたからです』」
「うん、ありがとう」
のほほんとした黎翔の声に夕鈴の眉間の皺はさらに濃くなる。
「だったらおとなしく料理させなさい!」

自分から料理してと頼んできたくせに、
黎翔は先ほどから夕鈴の髪で遊んだり、
手を握ってきたり、後ろから抱きしめてきたり、
邪魔ばかりしてくる。
あまりゆっくり二人きりでもいられないから、
最初は仕方がないと思っていたが、
夕鈴だって台所に立つのは久しぶりなのだ。
楽しく料理をしたいのに、それを邪魔されたいらいらしていた。
「だってかまってほしいんだもん」
「子どもですかっ!」
「仕方ないよ。
目の前においしそうなものがあったら、
つい手をのばしてしまう」
黎翔は夕鈴の手をとり、
軽く口付けた。
わざと音を立てると、夕鈴の体が跳ねる。
「かわいい」
夕鈴の顔がサッと赤くなり、反射的に手を引くが黎翔はそれを離さなかった。
「だめだよ」
指を絡めて離せないようにすると、指の先ひとつひとつに唇を落とす。
「陛下…やめてください…っ」
唇が当たるたびに夕鈴が小さく反応するのが愛おしくて仕方ない。
「や、もう…」
ゆっくり頬に手を伸ばして、撫でても、もう抵抗しない。
「夕鈴」
「陛下…」
自分を見つめる上目遣いの瞳に、黎翔がめまいを感じてくらりとした瞬間、
なんとも不快な爆発のような音がした。
「あーーっ私の餃子が!」
夕鈴は黎翔を突き飛ばして、
急いで蒸し器の蓋を取って、なにやら慌てて作業をしている。
「ご、ごめんね夕鈴、大丈夫?」
夕鈴は全ての餃子を皿に盛り終えると、
ひとつを半分に切って口に入れた。
もぐもぐ無言で口を動かす。
「夕鈴…?」
「はい、陛下も」
もう半分を口に入れてもらう。
食欲をそそるにおいが口いっぱいになった。
「おいしい」
「もうちょっとで一番いいときを逃すところでしたよ」
「ごめん」
「もう、ちゃんと順番にしてください」
「…!」


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おめでとうございます!
こんにちは(^^)お久しぶりです~♪
寒い朝はお布団から出たくないですよね~ 陛下に大変共感しておりました(笑)
寒い冬でもシャッキッと起きてる夕鈴、流石です♪

夕鈴からの労りのお言葉も李順さんに掛かれば『キビキビ働け』に・・・
なるほど、そういうことなのですか!(笑)

あ~///さかなや様のこのコンビ来ました~!!
「お前ならできるだろう」←ツボでした///
なんだかんだ言って水月さんのことを認めている方淵、良いです!素敵です!萌えます!

素晴らしき『あいう』で御座いました♡ご馳走様でした~(^^♪

最後になりましたが、5万HITおめでとうございます!!!
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secret


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