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ほんもの夫婦で短編3つ
登場人物 陛下、夕鈴
カップリング 陛下x夕鈴

おまたせてしました!
とかいいつつ待ってる人いないと思いますが気分が盛り上がるのでそう言わせてください(笑)
サイトの1周年の御礼で、陛下x夕鈴短編第2弾です。
普通ほのぼのと、今回が未来甘々なので、これで企画?は終わりです。

未来です
本物夫婦です
・ちょっと大人向け?R15くらいのつもりで書きました

つづきからどうぞ

めっちゃ甘いです!(私にしては)



1.I love you so much that you can never understand.

「青年は少女の涙で湿った瞳を見つめた。
その視線から伝わるのは悲しみだ。
青年は胸の締め付けられる思いで少女を抱き寄せ、囁いた。
『君は私の唯一の光だ。道しるべだ。
私の運命の星よ、どうか側を離れず、
その熱を私だけに教えてほしい…』」
「いやー!!!」
夕鈴は寝台の上においてあった巻物が消えているのを見つけて、
あわてて探してあちこちを走り回っていた。
そうしてちょうど、一番見られたくない人が手にしているところを目撃してしまったのだ。
しかも、中身を音読している。
「読まないでくださいって前に言ったじゃないですか!」
「えー、だって、そんなのずっと前だしそのへんにおいてあるから…」
「でも続編だってすぐ分かるでしょう!」
「んー…」
黎翔は夕鈴をしばらく見つめた後、
その腰をぐいと引き寄せた。
「君のことで知らないことがあるなんて耐えられないのだ。
どうかすべてを見せてくれ、私の運命の星よ」
夕鈴の顔がカッと赤くなり、泣きそうな顔になったが、
そのまま勢いで黎翔から巻物をひったくって自分の身を引き離した。
「ふざけないでください!!」
本気で夕鈴が怒ったようなので、
黎翔は急いで謝る。
「ごめんごめん。許して、お嫁さん。
でも今言ったことは嘘じゃないよ。愛してるから」
精一杯可愛くあやまるが、夕鈴は不機嫌なままだ。
「かわいく言ったってだめです」
「ええー、さっきのは狼陛下が言ったことだよー。
演技演技」
「うるっさい!どっちも陛下でしょうが!」
くわっと鬼のような顔をして、夕鈴が怒鳴る。
「…なんですか」
夕鈴は無表情で、にやにやと笑う夫を睨んだ。
どうにも真面目に受け取ってもらえないところがあり、
どこかで余裕のある夫の態度が全く持って気に喰わない。
「なんでもないよ」
「なんで笑うんです。私怒っているのに」
「だって嬉しいんだもん」
「なにが?」
「んー、なんでもない」
「なんなんですか。気になるじゃないですか」
バイトで妃を演じていたときは、
夕鈴は黎翔の二面性の片方を完全に演技だと信じきっていた。
どちらも本性だと知ったときも、
慣れるのには少々時間がかかっていたように思える。
だが今は、
どちらも自分だと知っているし、そして、
どちらも愛していると言ってくれる。
「秘密だよ」
「もー!」
「夕鈴が大好きってことだよ」
「適当に誤魔化さないでください」
「適当じゃないって。本当のことだよ。
何度言っても足りないくらい、
君への思いでこの胸はあふれかえっているんだから」
黎翔は夕鈴を抱きしめて、
額に唇を落とす。
じたばたしていた夕鈴がおとなしくなると、
軽く口付けをして微笑んだ。
「嘘じゃないよ」
「…知ってます」
ずいぶん言うようになったなあ、と
そんなことを思いながら、
でもまだまだ伝わっていないだろう。
どれだけ自分が彼女に依存していて、
伝えきれないものを抱えているのか。
少しは発散させてもらおうと、妻を抱きかかえて寝室に運ぶことにした。






2.silly you!

「んん…」
夕鈴は重たい体を一生懸命起こした。
寝具が寝台から落ちる。
自分の体が一糸まとわぬ姿であると気づいて、
急いであたりにある衣をつかんで羽織った。
昨夜はそのまま寝てしまったから、
なにも着ることができなかったらしい。
途中で意識が朦朧としてしまって、
ただ熱いということしか記憶になかった。
ことの原因を隣に探すと、
すやすやとのんきに寝入っていた。
この人もなにも着ていないのだろうと思って、
夕鈴は寝台から出て衣服を用意してあげることにした。
まだ日は昇ったばかりだが、
しばらくしたら起きるだろう。
少し肌寒い季節だから
寝具の中に入れておいたら温まっていいかもしれない。
そう思って、するりと足を下ろす。
床は冷たく、体が震えた。
「きゃ、冷たい」
これほど寒いなら、
せっかくだから暖かいお茶を用意してから起こそう。
お茶で体を温めてからなら少しは身軽に動けるだろう。
「ゆーりん」
「え?」
立ち上がったところで、夕鈴は羽織っている衣を引っ張られた。
脱げそうになったので思わず立ち止まる。
「起きたんですか」
「なんで出て行っちゃうの。寒いよ」
「何も着てないから寒いんですよ。今服持ってきますから」
「いらないよ。君がいるから」
黎翔の腕に引かれて、
こうなると腕力の差で逆らえないものだから、
夕鈴はそのまま寝台に転がるように戻った。
そして、いつのまにか夫は覆いかぶさるようにして笑っている。
「ほら、こうしたら暖かい」
二人の体をまだ寝具に覆わせて、
黎翔は夕鈴の首筋に口付けした。
「朝からやめてくださいっ」
恥ずかしくて大声を出すと、
黎翔は嬉しそうに笑う。
反応すればするほど喜ぶのだから、黙っていればよかったと思った。
「なにを?」
いたずらっ子のようにくすくす笑いながら、
黎翔は羽織っただけの着物の間に手をいれてくる。
腰の辺りに冷たい手が触れる。
「冷たいです!」
「なら暖めて」
「いやーもう!」
氷のように冷たい手が、夕鈴で遊ぶようにあちらこちらに伸びる。
そして、それに対抗するように、額や頬や首筋、
腕や胸に軽く口付けされる。
はじめのうちは必死に抵抗していたが、
どうがんばっても効果がないので、
黎翔の両頬を手でつかむと、乱暴に唇を奪った。
歯があたってカチンと音がするが気にしない。
赤いあとでいっぱいになった体はとても熱くて、
扱いきれそうにない。
「ばかっ」
「なんで」
「責任とってください」
「いいのそんなこと言って」
ははは、と笑う夫があまりに嬉しそうなので、
夕鈴は泣きそうになりながら睨んだ。




3.That's a deal!


「……」
黎翔の仕事が忙しくて忙しくて忙しくて、
もう一ヶ月も会っていないんじゃないだろうかというくらい顔を見ていなかった。
もちろん文句なんて言うつもりはないし、
一番疲れていて大変なのは黎翔だから、
自分がとやかく言うことなんでできない。
だけれど、
せっかく本当に久しぶりに隣で寝るというのに、
会話も一言もなく、
寝台に倒れて熟睡してしまうというのは少し寂しい。
隣で聞こえるのは規則正しい寝息だ。
夕鈴はこの日のために湯浴みをし、体に香油を塗って、
おいしいお茶も用意してあるし、
もし政務で夕餉もとっていなかったら、と思い軽食も作っておいた。
「まあいっか。ゆっくり寝られるのも、きっと久しぶりなのよね」
暗くなった部屋では見えないが、
黎翔の目の下にできていたクマを思い出して、そこを指でなぞった。
明かりは月の光だけなので、
細かいところは見えないのだが、
目が慣れてくればぼんやりと顔が分かる。
手で触れれば、髪の指どおりのよさを感じることができ、
形の良い唇をなぞると、その柔らかさに思わず口付けしたくなる。
寝ているからいいか、と欲求に従って体を傾けた。
角度を変えて何度か重ねて、
夕鈴はとんでもないことをしているとは思いながらも、
自分からこれだけ好きなふうにできることもないと思うと止められない。
しかも、ずっと黎翔に触れたいのを我慢していたのだ。
食事も一緒にできないから、
手を握ることさえしばらくしていない。
近くで声を聞くことも、
抱きしめることも。
「んぅ…!」
閉じられた瞼や瞳に好きなように唇を落としていたのだが、
突然頭を抑えられて、
そして口内には生ぬるいものが侵入してきた。
息が苦しくなり夕鈴は思わず抵抗する。
「何をしているのだ、我が妃は」
寝起きのかすれた声が耳に入る。
夕鈴は急に恥ずかしくなって、
今すぐ逃げ出したい欲求に駆られながらも小さな声で謝った。
「すみません」
「謝る必要はないが、起こしてからにしてくれ」
黎翔は夕鈴の頬に手をあてる。
「お疲れですのに、申し訳ありません。
起こすつもりはなかったんです」
「…言葉が伝わっていないようだな。
私は、そんなことは構わないから」
夕鈴の視界が反転する。
組み敷かれて、黎翔の髪が夕鈴の顔に落ちてくすぐったかった。
「私が愛を返せるときに、与えてくれと言っている」
熱い息があたる。
そしてまたすぐに唇をふさがれて、
夕鈴はなにを言えずに黙って黎翔の背中に手を回した。
そして腕に強く力をこめた。
「本当は、ずっとこうしたかったんです」
「私も同じだ。顔も見せられなくてすまない」
「…暖かくて、安心します」
夕鈴は黎翔の胸に顔をすりよせた。
久しぶりに感じる熱と、墨のにおいを味わうように目をつむる。
「陛下、横に並んで。今日はこのまま寝てもいいですか」
夕鈴が言ったとおりに黎翔は横になった。
そして夕鈴の腰のあたりに腕を回して、抱きしめる。
「こうか?」
「はい」

暗くて表情は分からないが、
夕鈴の声が明るいので、きっと喜んでくれているだろうと思った。
そして夕鈴の小さいからだから伝わってくる体温に安心して、
黎翔は自分の瞳が落ちそうになっていることに気づく。
「ごめん夕鈴、やっぱり眠いかも」
「私もです。おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
一瞬沈黙になったあと、黎翔がぼそりとつぶやく。
「…明日続きしてもいい?」
「夜ならどうぞ」
チッと短い舌打ちが聞こえたが、夕鈴は寝たふりを決め込んだ。
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お待ちしておりました♪
ほのぼの4編も美味しかったですが、こちら3編もあまあまで美味しく頂きました///じゅるり←すみません、ヨダレが
陛下に翻弄されつつ少しだけ積極的になっている夕鈴が可愛いです!
そして、最後の舌打ち→寝たふりな陛下の手綱をしっかりとってる夕鈴には笑ってしまいました(笑)
バニーガールさんへ
ありがとうございますv

甘いの書くぞ!と意気込んでいたので、そのように受け取ってくださって心強いです。
夕鈴も夫婦生活に慣れたら少しは積極的になるんじゃないかなと思ってます。
もともと青慎とか、紅珠とかには愛情を素直に出す子なので、緊張がほぐれたら陛下にも惜しみなくお願いしたいですっ!
夫婦になっても陛下には振り回されるのでしょうけれど、やはり妻や母という立場になったとき、女のほうが強そうです(笑)
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secret


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