スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
雨、雨 降れ、降れ
登場人物 陛下、夕鈴
カップリング 陛下と夕鈴

・雨の日の軽い話
・中身ないです

続きからどうぞ


・アンケートとリクエストの回答ありがとうございます。
陛下x夕鈴が人気すぎて・・・やっぱ陛下かっこいいから。
本誌読み返すと陛下がかっこよくて大変なのと同時に、
うちにいる陛下かっこよくなくて申し訳ないので、
ちょっと陛下が攻める練習をしてみる。


――――――――


「あー・・・」
庭園の東屋で座っていたら、夕立にあった。
雷と激しい雨が汚い音楽を作るのをぼんやり聞きながら、
座って通り過ぎるのを待っていた。
小雨になったので室内に戻ろうとして、足元を見ると、このさま。
「泳げっていうの?」
水溜りなんていうかわいいものではなく、
東屋の周りに小さな池のようなものができている。
雨で跳ね上げられた土が石の階段に不恰好な模様を描いている。
これが下町だったら、だれにも遠慮せずに衣をたくしあげ、
その泥水に足をつっこんで、ぬめった土の感触さえ楽しんでいまうところだが、
今は、立場が違う。
仮にも『妃』という称号を持っている人間が、
泥水の中に足を突っ込んでもいいのだろうか。
そしてこの靴。
夕鈴は足元に目をやった。
赤い靴には、小さな装飾品がついていて、
どう見ても泥の中を歩く用ではないと思う。
まあ洗えばいいのだが。
「しょうがないか」
もし自分がまだ小さい子どもで、
几鍔と青慎が一緒にいたら、全身泥だらけになって遊んでしまったかも。
この衣じゃ恐れ多くてそんなこともできないな。
膝まで衣をたくし上げ、足を一歩前に踏み出す。
あとで自分で洗うから許してね!
「夕鈴!」
「ん?」
遠くから名前を呼ばれたので、夕鈴は衣を戻した。
人前で足を出したら多分、李順に怒られる。
「あ、陛下」
今日はまだ政務室にいる時間だろうと思うのだけど、
こちらに走ってくるのはどう見てもこの国の王だった。
「・・・って、ぎゃー陛下、だめですよ!」
黎翔は、たまった水などに目も向けずに、
その中に足を突っ込んで、夕鈴がなにか言う前にもうすぐ隣にいた。
「なにが?」
「靴!」
言われてはじめて黎翔は自分の足元を見る。
跳ねた泥水が白い衣にもついていた。
「洗えばいいんじゃない?雨が降ったら汚れるのは当たり前でしょ」
小さいときは、もっと全身べちゃべちゃだったよ、と黎翔は屈託なく笑う。
そういえばこの人は、幼いころは王都にはいなかったのだっけ。
森の中にでも住んでいたのだろうか。
「はいどうぞ」
差し出された2本の腕が意味するところは分かるが、
夕鈴は一歩後ろに下がった。
「運んであげる」
黎翔は、にこっと笑う。子どもみたいに。
「いいです」
即答してシュンとするかと思えば、そんな返事は予想していたようで、
黎翔の様子は変わらなかった。
「遠慮しないで」
「遠慮じゃないです」
「じゃあ何、嫌なの?僕にだっこされるの嫌い?」
「そういうんじゃなくて、どうして陛下に泥の中を歩かせて、
自分だけ悠々と運んでもらわなきゃいけないんですか。逆にしてください」
夕鈴の顔は真剣だ。
「陛下、笑わないでくださいよ!」
笑わないでくれ、といわれたらもっと笑いたくなってしまう。
「もう、馬鹿にして!ちょっとくらいなら・・・」
噴出すのをこらえるような黎翔が気に入らなかったようで、
夕鈴はむきになって黎翔の体に手を伸ばす。
腰のあたりに抱きついて、がんばって浮かせようとしているのは分かったが、
強く抱きしめられているだけだった。
「ははは」
「陛下重いですよー!弟だったら持ち上げられるのに・・・私結構力持ちなんですよ」
不服そうに夕鈴は黎翔を上から下まで見る。
服の上から見た黎翔はそこまで重そうではなかったのだが、
腕を回してみるとかなりしっかりしていて、少しも動かせなかった。
「・・・」
「夕鈴、ちょっと顔が赤いよ」
「え、いえ・・・あの」
なにも考えずに自分から抱きついてしまったことを思い出して、
今更顔が赤くなる。
指摘されるとますます恥ずかしい。
「ゆーりん?」
「な、なんでもないです!」
いたたまれなくなって後ろを向いた。
「ふあっ」
体が浮いた。
「私に背中を向けるなんて、抱き上げてくれと言っているようにしか見えないな」
「どんな解釈ですかそれ!」
夕鈴がそれ以上文句を言う前に、黎翔は階段を下りてしまった。
茶色い水に波紋が広がる。
「おろしてください。自分で歩けます!」
「えー」
「おろしてって・・・」
「わかった。じゃあ手離すね」
「え」
体を支えているものがなくなった。
黎翔の手がなくなると、夕鈴の体は地面にまっさかさまに落ちる。
「わ、やっ」
思わず黎翔の首に抱きついた。
体は黎翔の膝に支えられて、濡れずに無事にいる。
よく見ればちゃんと両腕で背中と足もすくわれていた。
「へ、陛下ああああ!」
「なに?」
顔が近づく。額があたる。
「怖かった?ごめんね。ずっと抱きついてていいよ」
いたずらが成功した子どものように、唇だけが弧を描いている。
「陛下性格悪いです・・・」
「そうかな」





―――――――――


「なんですかあれ」
「さー」
「あの2人なんなんですか・・・」
「さー」
「夕鈴殿が着ているあの着物、先日仕立てたばかりなんですよ」
「へー」
「陛下には先ほど自室でお待ちいただくように申し上げたはずですが」
「ふーん」
「はぁ・・・思い出し頭痛が・・・」



―――――――――

(12.18.2011)

今陛下が書きたくて仕方がないですが難しいぜ陛下!
雨が降ったらわくわくするから、子どもに戻ってもいいと思う。

もともとの陛下は素直でかわいくていたずらっこなお子さんだったらいいな。
それで李順さんがよくキれてたらおもしろい。



スポンサーサイト
 
コメントの投稿
secret


トラックバック URL
http://osakanaya3.blog.fc2.com/tb.php/48-a734ebb4

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。