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太陽の香水
登場人物 陛下、夕鈴
カップリング 陛下x夕鈴

・短い
・初心に戻って王道2人で平和な話

続きからどうぞ!


――――――


自室にも政務室にも会議室にも、どこにも黎翔の姿がなく、李順から捜索願が出た。
長年黎翔と一緒にいる李順に検討がつかないのに、自分に分かるわけがないと思いつつも、
夕鈴は困った陛下を探しに王宮を歩き回っていた。
表のほうは李順にまかせて、夕鈴は後宮周辺を探す。
そして立ち入り禁止地区から見える木の陰に、見覚えのある服が覗き見えた。
「いた!」
近づいていくと、木のすぐ傍に横に倒れる黎翔がいた。
太陽の光が顔に当たって、髪が輝いている。
「気持ちよさそうに寝てるけど、起こさないとね」
傍にしゃがんで顔を覗き込んだ。
端正な顔立ちで、寝ているとまるで作り物のようにさえ見える。
せっかくならこのまま見つめていたいがそうはいかない。
「陛下、起きてください」
肩を揺らして何度か呼ぶと、うなるような声がして目的の人の瞳が開いた。
「う・・・ゆうりん?」
「はい。こんなところで昼寝だなんて、李順さんが探していましたよ」
「ううーん・・・今日の分はもう片付けたのに」
子どものように目をこすりながら、黎翔が体を起こした。
遠くを見つめる瞳はまだ眠気から覚め切っていないように見える。
「新しいのがあるんですって。大丈夫ですか?」
「・・・うん。夕鈴」
「はい」
「起こして。1人で立てない」
「え?!」
夕鈴の返答も待たずに、黎翔は夕鈴に覆いかぶさった。
そのまま体重をかけられて倒れそうになる。
「わ、わわ・・・陛下重いです」
「そんな、ひどいなあ~」
「もう、陛下ちゃんと起きてますね?!本当に重いんですよ」
「ははは、ごめんごめん」
夕鈴との会話を楽しんで、すっきりと目が覚めた黎翔は、名残惜しいがその手を離した。
よさそうな場所を見つけてついつい昼寝をしてしまったが、そろそろ仕事に戻らないと。
しかし立ち上がろうとしたら、夕鈴に引止められた。
「陛下の髪の毛、太陽のにおいです」
「太陽?」
「いいな」
夕鈴は、黎翔の頭に顔を近づけ、その陽だまりの温かさを楽しむ。
まるで髪に口付けをするかのように。
夕鈴からの突然の接近に、彼の顔が少し赤くなったことには気が付かない。
――――こういうときだけ、ずるいなあ。
黎翔から近づいたときには、逃げたり顔をそらしたりするのに。
その無防備な腕を取って、抱きしめたらまた顔を赤くして怒るのだろう。
その顔も見たいけれど、彼女の息の温かさを感じていたい。
だから、今は我慢。



「(と思ったけど無理だな)夕鈴っ」
「きゃっ、なんでまた!」
「夕鈴からいいにおいがする」
「それさっきごはん食べたからじゃないですか。炊き込みご飯だったんですよ。おいしかったなー」
「・・・そっか」


―――――――――

(11.05.2011)

最近陛下夕鈴から離れてしまっていたのでUターン。
片思いで悩む夕鈴もいいですが、自分でフラグを折っちゃう夕鈴もいいな。

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