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春の訪れ
登場人物 方淵 (+夕鈴)
カップリング 特に、なしのはず
        
・27話あたり
・方淵しか出てこない。夕鈴はおまけの会話だけです
注意 方淵→夕鈴にみようと思えば見えるかもしれません
・とっても短いよ!

続きからどうぞ!
――――――

廊下を急ぎ足で、しかし消して足音を立てて走るようなことはせず、柳方淵が通る。
その手にはいくつかの書官と書物が抱えられている。すべて『春の宴』のための資料だ。
珀黎翔が即位してから宴というくだらない行事がなくなって、
方淵としてはこのままそんなものこの世から消えてしまえばいいというくらいの気持ちだったが、
復活してしまったものは仕方がない。
陛下のためなのだから成功はさせなくてはならない。
たとえどんなに気が乗らず、自分が責任者になった理由は気に入らない妃が理由だとしても。
方淵もどこかで彼女を認めているところがあっても、
自分が認めていることを認めることはできなくて、
やはり気にいらないのだ。それは仕方ない。
眉間に皺をよせたまま廊下を進んでいると突然風が吹いた。
しっかりと抑えていたはずの書物の間から紙が舞っていってしまった。
「・・・くそ」
ただでさえ忙しく、24時間虫の居所が悪いというのに、
手にした紙をすべてぐしゃぐしゃと丸めて捨ててやりたい気分だが、
もちろんそんなことはしない。
方淵はため息をついて庭に出ると、乱暴だが折れない程度には丁寧に紙を拾った。
「これですべてか」
足元を見渡し、全て回収し終えたことを確認する。
「・・・」
ふと、階段のすぐ元につくしが生えているのを見つけた。
日のあまりあたらない場所のせいか小さいが、風でゆれる姿を見ていると、
イライラとしていた心が少しだけ楽になった気がする。
「もう春だな」
準備しているのは『春』の宴だというのに、こんなものに気づかされるとは。
頭を整理する必要がありそうだ。
方淵は宴の進行予定を頭に描きながら、手にした資料をまとめなおした。


―――――――――

その日の午後

「ふふ、これで陛下も少しは宴に興味持ってくれるかしら」
(なんだこの王宮にあるまじき騒がしい足音は?ん、あれは・・・)
「ふぁっ、ぎゃー!ちょっ・・・いたた・・・」
「何をしているんだ貴女は」
「(げ、柳方淵)え、ええと・・・(見られた?ここは必殺お妃スマイル!)」
「そのように中途半端な笑みを作るくらいなら無表情のほうがマシでは?」
「(イラ)すみませんね中途半端で。
貴方みたいに始終完璧に眉間に皺を寄せる練習でもしましょうかしら」
「・・・そしてその散らばっているのは」
「(うー恥ずかしい!)これは・・・春が咲いていたから、陛下にお見せしようと」
「・・・・・・」
「つくしですよ。知ってます?」
「当たり前だ」
「(うわ、怒った)少し折れちゃったかしら」
「そんなものより、」
「なんですか?」
「・・・足をひねったのでは」
「あー、そう、ですわね」
「なら」
「あの、このつくしを陛下に届けてもらえませんか?」
「は?」
「早くしないとしなしなして、かっこ悪いでしょう」
「しかし」
「じゃ、よろしくお願いしますね!私一度後宮に戻りますわ」
(人の話をことごとくさえぎってあのお妃は!まったく、)
(いてて・・・せっかく醤油で炒めて持っていこうと思ったのに)


―――少しは自身の心配もされてはどうか。



――――――――――

(10.30.2011)

そんなことは口が裂けても言えない柳方淵。

方淵はくそとか言わないのかもしれませんが。
言葉遣いがまだよく分からないのではっきりしたら直します。
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