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たちつてと
■登場人物 水月、方淵、浩大、夕鈴

五十音でなにか書こうとしてたときの残骸を供養。
大昔の産物なので今と若干キャラ解釈が違うのですが置いておきます。
私は元気です。

16.タイムカード


「待て、氾水月」
ふわり、と柔らかく動く水月に誰も気がつかない。
彼はだれもが同じような様子の王宮では、
比較的目立ちやすいはずだが、
だれより早く帰宅する彼に周りの官吏たちは気がつかない。
みなが知らぬ間にいなくなっていることが多い。
しかし今日は運悪く、つかまってしまった。
「なにか用かな」
立ち止まって尋ねると、水月の胸元にいくつか書簡が押し付けられた。
「これは?」
「未処理の案件だが?本日中にと言っただろう」
「これって私が処理する必要あるの?」
渋い顔をして、水月はそれらを広げた。
単純作業といえるような代物だ。
ただ調べて、報告して、許可をもらって、次。
その辺りで雑談をしている誰かを捕まえて、やらせればいいのだ。
「こっちの計画が狂う。早くしろ」
方淵は水月を一睨みすると、
さっさと自分の持ち場に戻ってしまった。
「……これは貸しだよ」
「当たり前の責務を果して貸しもなにもあるか」
聞こえるようには言ったつもりはなかったのに、
返事が返ってきた。
地獄耳だ、と今度は声に出さずに呟いたのにキッと睨まれて、
しぶしぶ少し残ることにした。

19.テッテッテッ

「お妃ちゃん」
「ひょわっ」
窓から顔を出しただけなのに、
お妃ちゃんは大声を出して倒れた。
「すっげーいい反応。大丈夫?」
「もう!びっくりさせないでよ!」
オレは足音でお妃ちゃんが来たって分かるんだけど、
お妃ちゃんにはオレが屋根の上にいるは分からない。
まあだからこそ、こうやって脅かすことができるんだけど。
あの人じゃこうは行かない。
顔を見せなくなって気配がうるさいだの何だの、機嫌が悪いときには何を言われるか分からない。
「陛下ならこっちにはいないよ」
オレは耳がいいから、だいたい話し声や足音で誰がどこにいるのか分かる。
あまり遠いと無理だけど、普段の生活パターンと照らし合わせれば間違えることはほとんどない。
「陛下?」
「探してたんでショ」
「人は探してたけど、陛下じゃないわよ」
「え?陛下じゃナイってことは…」
「ふふ、はい!」
お妃ちゃんは誇らしそうに笑って、
後ろから饅頭を取り出した。
「まんじゅう?」
「この前ちょっと掃除手伝ってくれたでしょ。そのお礼よ」
「へ~うまそう!」
廊下に下りて一口かじると、
餡の香りが広がる。

オレは耳がいいから、わりと遠くからでも足音で誰が来るか分かる。
今日くらいはまあいいだろう、と
お妃ちゃんに礼をいい、饅頭を全部受け取って、
また屋根の上に戻った。
オレのために作ってくれたわけだし、
オレが全部食べるのが礼儀でしょ。


20.トゥ・ドゥ・リスト

めずらしく真剣な顔つきと思ったら。

「何を書いているのですか?」
いつになく真剣な顔つきの水月を覗き込むように、
夕鈴は尋ねた。
仕事のことなら自分は首をつっこむべきではないと分かっているけれど、
水月が手にしているのは王宮で使われる紙とは違う色のものであったし、
大きさも持ち運べるようなもので、
しかもこの政務室のだれでも通れるところで堂々と書いているあたりが、
聞いてもかまわないかしらと思わせた。
しかも、あの水月が見たこともないくらい真剣な顔をしているから、
ついつい興味が沸いたというのもある。
「お妃様」
水月の表情は変わらずおだやかで、
聞いていけないようなものではないと分かる。
「お妃様には必要ないものかと存じますが」
「そうですか」
拒絶されたわけではないが、
それ以上首は突っ込めなくて夕鈴は短く返事をした。
「……陛下には内緒ですよ」
夕鈴が少し残念がったのを受け取って、
水月は辺りを見て『その人』がいないことを確認する。
「これは陛下が恐ろしいときにやることリストです」
「え?」
理解できず、思わず間抜けな声が出た。
「あの方がお怒りのときに、
心を落ち着かせる方法がないかといろいろ模索しておりました」
「……そうですか」
「今思いついたのですが、
至近距離でお怒りの際には、
陛下の前身ごろの布目を数えようと思うのです」
「……それは、確かに、そちらに集中できそうですわね」
「ええ」
神妙な顔で水月が頷いた。
ちょうどその時、
例のあの人が夕鈴の視界に入った。
なかなか不機嫌な様子だ。
噂をすればなんとやら、で早速今の案を試せそうですよ、
と夕鈴は少し同情するように微笑んだ。
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夕鈴((((;゚Д゚))))恐ろしい子
さかなや様はじめまして。
本誌の王宮メンバーの日常を繋いでくれるお話し素敵ですね。
この後、浩大も水月さんも例のあの人から恐ろしい目に合わされると思うと…夕鈴て罪作り!
TAKA2様
はじめまして。
お返事が数ヶ月遅れで大変申し訳ないです。ご訪問ありがとうございます!
夕鈴は無差別爆弾仕掛け人だと思っていたのでw
旦那さんしか見えてないからこそ無防備になってしまうんだという妄想です・・・。
お話楽しんでいただけて嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします!

> さかなや様はじめまして。
> 本誌の王宮メンバーの日常を繋いでくれるお話し素敵ですね。
> この後、浩大も水月さんも例のあの人から恐ろしい目に合わされると思うと…夕鈴て罪作り!
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